明日は〈夏至〉です。
夏至と言えば、小学生のときに「一年で一番太陽が出ている時間が長い日のことだよ」とか、「太陽が一番北側から出て、一番北側に沈む日だよ」と学校で習ったことでしょう。
ですが、今回話題にするのは二十四節気の夏至です。
二十四節気というのは、太陰暦(天体の月の周期を基にした暦)と季節感のずれを修正するために古代中国で発明されたもののようです。
現代では太陽暦が用いられていますから、季節感のずれと言われてもあまりピンとこないものですが、夏至の他に啓蟄とか清明とか芒種といった言葉を季節のニュースでよく耳にしますから、言葉自体は馴染みのあるものと言えるでしょう。
ですが、この二十四節気の決め方には二種類あるということを知らない方は多いのではないかなと思います。
一年をどう分割するかという考え方が根本にあります。
一つは、現在の暦で一般的な定気法という考え方で分割する方法です。
「太陽の天球上の通り道である黄道と天の赤道の交点の一つ春分点を基点として24等分し、こうして導き出された15度ごとの黄経上の特定の度を太陽が通過する日に節気(正節)と中気を交互に配していく。このため空間分割法とも呼ぶ。」(Wikipedia「定気法」より)
カレンダーや手帳等で示されているのは、ほとんどこの定気法の考え方による二十四節気の日時が書かれていると思います。
もう一つは平気法という考え方で分割する方法があります。
「節気間の時間が均等であることからこの名があり、恒気法(こうきほう)ともいう。黄道を24分割する定気法が空間分割法とも呼ばれることに対し、平気法は時間分割法とも呼ばれる。」(Wikipedia「平気法」より)
こちらで書かれているものは、私は一般に販売されているものでは見たことがありません。
占い師の間では、この平気法を重視する人もいますから、自分で算出して持っている人はいます。
この二つの二十四節気の時間はかなり異なります。
今年(令和五年)の日時を例に、国立天文台から出されている定気法のものと、私が出した平気法のものを比べてみましょう。
※ 平気法は冬至から冬至までを分割するものですから、冬至の日時を同じにしています。
私が計算したものですから、もしかしたら間違っているところがあるかもしれませんが、かなり日時がずれているのが分かります。
どちらが正しいというのはないでしょうが、空間と時間には相互関係がありますから、この定気法と平気法は目的に合わせて用いるということも考えられます。
(そのあたりは、私自身現在研究中のことですが)